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台湾ウェブ業界最新レポート
ネイティブによる日本発英文サイトレビュー(3)
By David Noble
FEBRUARY 28, 2003

世界市場で健闘する日本の中小企業〜その英文サイトは?


広告やマーケティングによる売り込み合戦が過熱している今のご時世で、製品の魅力一本で勝負出来る会社の清々しさ〜YDK(山本電気)、岡本硝子、ヒロボー、イーアールシーのウェブサイトに関して前向きな評価をしようと思うと、おそらくこう言うしかないだろう。

上記ウェブサイトを調査しようと思ったのは、日経新聞によると、これらの中小企業は各専門分野で世界市場占有率40〜90%を誇る優秀な企業であるからだ。これほどまでに海外での売上げが卓越しているのは、存在感あふれる英文サイトと巧みなマーケティングの成果にちがいないと思ったのだ。

結果は否。残念ながら、これらの企業の英文サイトは驚くほど存在感に欠けた。時代遅れで安易なデザインと構成からはじまり、不適当な英語、基本的な情報の不明瞭さまで、問題もずらり並んでいる。

最も深刻な問題を呈していたのは極めて特殊な専門分野(科学・医療・産業用途の分析機器向けの脱気装置)で世界市場占有率90%を誇るイーアールシーのサイト(http://www.erc-info.com/html/Etop.htm)だった。トップページでは、企業名に自社製品の説明文が3行添えられているだけ。その英文にも問題がみられる。とくに最後の文"We are also known as manufacturer of well-received refractive index detectors that originally dragged us into analytical instrumentation business"(弊社を分析機器分野に引きずりこむきっかけとなった屈折計のメーカーとしても高い評価を得ております)をネイティブが読んだら、「自分たちの意に反して無理やりこの分野に携わることになってしまった」と解釈するだろう。

反対にいちばんまとまっていたのはYDKのサイト(http://www.ydk.co.jp/english/index.html)だ。デザインは平凡だが十分通用する。ナビゲーションもわかりやすく、企業情報や沿革、最新ニュース、製品情報、問合せ先など、見たいページに行くことができる。コンテンツもよくできているが、英語のスペルや文法上のミスがぱらぱら目についた。またエントリーページの派手なスローガン、“Challenge to Driving Mechanism" は、どうしても英語圏の人間に違和感を与えてしまう。ネイティブの編集者に最後の仕上げ、そして、もっと独創的なグラフィックデザイナーにデザインを任せていれば驚くほどよくなっていたはずだ。

あと残り2つのサイトであるが、こちらもかなり問題がある。ヒロボーのサイト(http://model.hirobo.co.jp/english/index.html)は、少なくともわたしが見たかぎりでは、どういうことをやっている会社なのかホームページからすぐに伝わってこない。しばらく頭をひねったあと、どうやらmodel helicopters (模型ヘリコプター)〜このサイトで使われている"indoor flight helicopter"(室内飛行ヘリコプター)よりはわかりやすい表現だと思うのだが〜のメーカーらしいことに気づいた。写真は魅力的で、情報量も豊富なのだが、サイトそのものは複雑でわかりにくい。間違った英語や、スペルミスが随所に見られ、ときどき"A time is always from FREYA"など不可解なスローガンも見られる。最後に、Javaのポップアップで顧客に指定販売店以外での購入は避けるよう注意を促しているにもかかわらず、肝心の米国唯一の販売店へのリンクは壊れている(または無効となっている)。

また岡本硝子のサイト(http://www.ogc-jp.com/)は、デザインもナビゲーションも実に冴えない。英語はヒロボーをさらに上回るくらい問題だ。混乱を招く要素も多々ある。Corporate OutlineとCorporate Profile(このふたつはいったいどう違うのだろう?)とお約束のPresident's Messageのすぐ下に、なにやら怪しげな見出し〜"Information of dial-in enforcement"〜がある。気になってクリックしてみた。いまだになんのことだかさっぱりわからない。会社の内線電話の変更に関する情報らしい。いずれにせよ、このような内容は、会社の基本的な情報を手に入れようとわたしのような人たちがうろうろするメインページにあるべきではない。さらに、製品情報を探していると、不可解な見出しが次々と目についた。"The world of the super low expansion," "The world of light," "The world of the ecology and cleanness," "The world of the molding facility"。魅力的なworldであることに違いはなさそうだが、わたしの使命は〈スター・トレック〉に出てくるような見知らぬ世界を探すことにあるのではなく、岡本硝子という企業の基本情報や製品情報を見つけ、それらの情報を海外のクライアントがどのようにして手に入れているのかを知ることにあった。結論:実に苦労した。

手厳しい評価であることは重々承知している。しかし、これらの企業はあれだけ大きな海外市場を持っているのだから、ウェブサイトで恥をかくことは許されないはずだ(もう少し手を加えればなんとかなりそうなYDKは別として)。4つのサイトはどれも各会社がうちだしていきたいと考えている(そして、おそらくは彼らの世界的な成功に貢献したであろうはずの)質、細かい部分への配慮、顧客層へのサービスという点において最低の基準さえ満たしていない。彼らの偉大な業績は見た目ではなく内容の勝利ということになるのだろうか・・・

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