スポーツ用品メーカーにとって企業イメージは非常に重要です。 そのため、フラッシュなど先端デザイン技術を用いた見栄えあるサイトが多く見られます。 日本のメーカーの中で目を引いたのはミズノのサイト。果たして、世界のミズノとしてのアピールは行き届いているでしょうか? また、海外メーカーサイトの完成度はどの程度のものでしょうか?
"mizuno.com"は発展途上
ミズノのグローバルサイト(www.mizuno.com)では、高品質のグラフィックを適所で駆使しています。 また、美しいアニメーションを見せる一方で、フラッシュの画面を見たくないユーザーにもさりげなく配慮し、すぐにトップページに移れるようにもしてあります。 デザイン面でのレベルは高く、国際的に見てもひけをとらない出来であると言えます。
"mizuno.com"はグローバル・トップページ(窓口)で、 その下に日本・アメリカ・カナダ・オーストラリア・ヨーロッパのサイトがあります。 コンテンツは各サイトで独自展開され、扱うスポーツ種目には地域の特性が出ており、ローカル対応への努力を感じます。 ミズノが世界の有名選手やチームに優れたスポーツ用具を提供しているとアピールすることで、国際的優良メーカーというイメージをサイトを見る者に抱かせます。
しかし、グローバルサイトとして見た時に、ミズノのサイトにはまだ問題が残っているようです。次の3つは特に目に付きます。
(1)ローカルサイトからグローバル・トップページに戻るリンクがない。
(2)ローカルサイト同士のデザインが統一されていない。
(3)カナダのサイトが、「2000年早期」という完成予定を大幅に超えて未完成のまま(2000年11月1日現在)。
(1)(2)は、各国サイトをまとめるためにグローバル・トップページを後から作る際に見られる典型的トラブルです。 これらの問題を解決することで、"mizuno.com"は真のグローバルサイトの域にまた一歩近づくことでしょう。
「世界のナイキ」も完璧ではない
ナイキのウェブサイトは、質・量ともに充実しており、世界のウェブサイトの中でもトップレベルです。 サイト上で自分だけのスニーカーを作れるシステムを設けるなど、非常に魅力あるコンテンツを提供しているばかりでなく、グラフィックの使い方も洗練されています。 ローカルサイト間のデザインの統一も非常にうまくとれており、世界企業としてのイメージ確立に成功していると言えます。
しかし、多くの人が絶賛し欠点がないように見えるナイキのサイトも、グローバルサイトとして完璧ではありません。 それは、日本語サイトでも感じることができます。
日本語サイトはデザイン面での一貫性には問題ないのですが、英語が使われすぎていて、一見日本語サイトではないように見えます。 対象者が主に日本人である以上ほとんどの情報は日本語で書かれているべきであり、不必要な英語使用は、見かけの格好良さを出すことはできても、 親切な設計とは言えません。ナイキが意識的に英語を多用しているのかどうかは分かりませんが、 ローカライゼーション(サイトの現地語対応)としては完全ではありません。
アディダスは欧米特化?
ヨーロッパの代表的スポーツ用品メーカーと言えばアディダスです。 本社はドイツにあり、ヨーロッパ向けサイトを持つとともに、グローバルサイトとして"adidas.com"を展開しています。 ナイキより落ち着いたデザインですが、サイトとしてのクオリティーは高く、コンテンツも充実しています。 美しい動画を使ったページもあり、中でも"Technology 2000"は見ものです。
日本語サイトもありますが、あくまで日本法人が運営しているもので、グローバルサイトとは切り離されています。 日本語サイトからグローバルサイトに飛ぶことはできますが、逆にグローバルサイトから日本語サイトには移動できません。 言語の違いから、リンクさせても意味がないというのがアディダスの考えなのでしょう。
グローバルサイトだけを見ると、アディダスの組織はヨーロッパとアメリカにしかないという印象を受けます。 「世界戦略」というイメージからすれば、アジアのサイトも含めてもよいのではないでしょうか。
欠点のないサイトはない
どれほど進んでいるように見える「優良」サイトでも、何かしらの問題を抱えているものです。 だからこそ、ウェブマスターは改良を重ね続け、より理想的なウェブサイトを作ろうと努力するわけです。 日本のスポーツ用品メーカーのサイトが世界トップレベルになることも、決して不可能ではありません。
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