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Dr. KUBOのウェブサイト診断(12)
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“年末商戦(2)”


2003年01月16日

▼ オンライン・ショッピングは好調

2002年年末(11月、12月)、アメリカでのオンライン・ショッピングサイトの売上は、飛躍的な伸びを記録しました。前年と比べると、業界全体で24%アップとなり、売上は13億7千万ドルに到達したと、ニールセン/ネット・レーティングス社とゴールドマン・サックスからの発表がありました。前年同時期のオンライン・ショッピングの売上が11億ドルでしたので、比べてみると、去年はオンライン・ショッピングサイトにとって素晴らしい結果だと言えます。

2002年ホリデイ・シーズンの全体一般消費(リアル+オンライン)は良くても前年比1.5%-3.5%アップだろうと言う予測なので、オンラインは大健闘としたと言えるでしょう。(実際リアルの世界は大苦戦していたようです)今年はオンライン・ショッピングにとって、好意的な背景が幾つかありました。まず普段より短いショッピング・シーズン。普段アメリカではサンクスギビング(感謝祭)からクリスマス・ショッピングが皮切りとなりますが、今年は感謝祭が11/28にと遅めだったため、例年よりショッピング・シーズンが、約1週間短くなっておりました。また年末、アメリカ北東部を大寒波が襲い、年末商戦は大打撃を受けました。そう言った普通ではマイナス要因となるような背景が、オンライン・ショッピングにとっては好都合となりました。

“短期間”と“気候”が好結果を生む

まず期間が短いと言うことで、デパートやショッピング・モールに行く時間が実際に減りました。そのため、オフィスや家から買い物ができるショッピング・サイトに人が流れたのだと思われます。また期間が短かった分、“早く買い物しなくては”と言う焦りが生まれました。そう言った時に、コンピュータさえあれば買い物ができるオンラインは、リアルな店舗より有利と言えるでしょう。また大寒波の直撃で、外に出るのも困難な地域があったようです。オンライン・ショッピングは、そう言った状況の中、買い物客にとっては強い味方となりました。

日本でも展開しているアウトドア用品のL.L.Bean(www.llbean.com)によると、12月上旬は、前年同日の倍の売上を記録する日もあったとのことです。12月に入ってしまうと、クリスマスはすぐそこ。早くプレゼントを買おうと言う消費者を上手く取り込むことに成功しました。そこに寒さまでもが追い風となり、オンラインに目を向ける人が増えたようです。

ショッピングのガイド役

ホリデイ・シーズン中オンライン・ショッピングを、より便利にする企画が、各サイトで行われました。Yahoo(www.yahoo.com)では12月24日に注文しても、クリスマス当日の12月25日は絶対届けると言うオンライン・ショッピング業者を50件見つけて、特集を組み、ユーザの目を引きました。MSN(www.msn.com)では、お買い物用のコンサルタントがインスタント・メッセージを使い、ユーザにアドバイスを送るといったサービスを行いました。ユーザが買い物をしやすい環境を作ると言った面で、こういったポータル・サイトもオンライン・ショッピングの成長を支えるのに一役買っています。

またこういったシーズンにあった企画を短期間で組めるのがネットの強みです。ちょっとしたインターフェースの変更や、情報の並べ方の変更によりサイトの持ち味を各季節やイベントによって変えることが可能です。

商品の多様化

今ではオンラインで色々な商品が買えるようになりました。2002年度の年末にオンラインで売れたものの中には、プラズマ・テレビ、ロレックスの時計、ダイヤのリングなどの高額商品も多数あります。こう言った商品が実際に多く提供されるようになったのと、ユーザ側もオンラインでの高額ショッピングに対しての抵抗感が、和らいできたようです。 高級宝石店のブルーナイル(www.bluenile.com)では、3千万ドルの売上を今回のホリデイ・シーズンに記録しました。そのなかでも、4万ドル以上の婚約指輪が10個売れたと、同サイトのCEOマイク・ボダンは言っています。インターアクティブ機能などを駆使して、各ユーザが、簡単に自分専用の婚約指輪を作れる、使いやすいシステムとなっております。今ではオンライン・ショッピングで、数百万円以上する商品を数千円の商品と同じように買える時代になりました。

ギフト券

今年の売れ筋商品として、多くのサイトは、ギフト券を上げています。プレゼントなどは普通でも選ぶのに時間が掛かりますし、オンラインで膨大な数の商品があると、なかなか決められない人が多いと思います。そのため、この時期に多く売れるのがギフト券です。簡単に済ませようと言う人には、非常に便利な商品となっています。商品を選ぶ必要が無いなら、ギフト券をわざわざ店舗に出向いて、購入する必要はどこにもありません。アウトドア用品を扱うREI(www.rei.com)では今年のホリデイ・シーズンの一位がギフト券でした。2位となったジャケットより約2倍の売上を記録しております。

オンライン・ショッピングの今後

各サイトの営業努力の上に、オンライン・ショッピングにとって好意的な背景が重なり、オンライン・ショッピング業界全体での売上アップに結びついたようです。BizRate.comのCEO チャック・デービス氏は2002年末の好結果について以下のようにコメントしています。

“2002年のクリスマスは、一般消費者がオンライン・ショッピングを、流行りとしてではなく、初めて買い物の一つの有効な方法として扱い始めた。” クリスマスの時のようにギフト用ショッピングとして、オンライン・ショッピングは定着しつつあります。今後は、通年での定着が大きな課題となります。アメリカ内で一般消費の中でオンライン・ショッピングが占める割合は、2%弱だと言われており、まだ伸びる余地はかなりあると思われます。この数字をあげるには、通年での業績が重要となることでしょう。しかし一昨年や去年の年末商戦の業績を見ると、オンライン・ショッピングはまだまだ成長する余地があると、感じさせられます。

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