国際的にビジネスを行っている海外企業にとって、現在アジアは魅力的な市場であり、積極的に活動しているところが多いかと思います。そのアジアでのビジネスをサポートするWebサイトでは、グローバル・コーポレート・イメージを前面に押し出す企業もあれば、ローカル・コンテンツに力を入れるサイトも見られます。今回は世界を代表するエレクトロス・メーカーGEがアジアに向けに発信しているWebサイトがどのようにビジネスをサポートしているかをレポートします。
日本のGeneral Electronics(
http://www.gejapan.com/)
世界的に見比べても巨大な規模を誇るGEですが、日本でどのよう活動をしているかは、あまり知られていないかもしれません。家庭用電気製品も日本で展開していますが、日本メーカーと比べてみると目立った存在ではなく、普通の人には親しみがあまりないかもしれません。しかし日本での歴史も長く、GEにとって日本市場はアメリカに次いで2番目の市場規模を誇っています。家電などコンシューマー向けだけではなく、最先端技術・テクノロジーを利用した、エネルギー事業、医療事業など様々な事業を展開しています。
Webサイトのローカライズでは、各国のマーケットやユーザーに合わせた情報を提供することが第一です。GE日本サイトでは、日本独自のコンテンツも多くみられます。メインメニューには、「日本での事業」「日本におけるGE」などローカル色を出した項目も設けてあり、日本での活動を良く知ってもらおうという意識が強く感じられます。一方でデザイン・テンプレートは各国共通で、GEグループ・サイトであることが一目瞭然です。トップページのイメージ写真は各国で違っても、キャッチコピーに同じフォントを使用しているなど、細かな配慮を通して、ローカライズと同時に、効果的にグローバライズも実現しているといえるでしょう。
GE日本サイトでは、新卒採用情報に関連して若手社員のイメージ画像が大きく掲載されており(8/22/2005現在)、より多くの人に親しみを持ってもらおうと言う意図が感じられます。多くの外資系サイトでは、商品のイメージ写真など事業を直接イメージさせる画像を置くサイトが多いため、GE日本のケースでは逆にフレッシュな印象を与えることに成功しています。同時に日本でもしっかり事業を展開していることが、学生にも、そして一般ユーザーにも伝わります。また採用情報のようなタイムリーな情報を素早く発信できるというのもWebサイトならではの強みです。Webサイトをローカライズするには情報の質はもちろんですが、タイミングも非常に大事な要素です。最適な情報を最適なタイミングで発信することにより、初めてローカルマーケットにアピールできるのではないでしょうか。
中国のGeneral Electronics(
http://www.ge.com/chn/en/)
GEの中国ビジネスの歴史は古く1906年から始まっており、現在では12,000人の従業員を抱えています。しかしWebサイトを見る限り日本での展開とは様子が違うようです。デザイン・テンプレートが日本・US本社と若干違いますし、メインのイメージ画像も中国らしい風景の写真を使っているだけで、積極的にGEの魅力を伝えるより、中国での事業展開を具体的に伝えているだけです。
またもう一点特徴的なのは、中国語コンテンツがなく、英文のみという点です。中国マーケットへのビジネス展開が本格化するにあたり中国語コンテンツは必須ですが、「まだこれから」といった状況なのでしょうか。今の段階では、中国のローカルユーザーが対象ではなく、主に海外のユーザーにGEの中国展開を報告するのが主な目的となっています。
韓国のGeneral Electronics(
http://www.ge.co.kr/)
韓国サイトは日本サイトと同じコンセプトで、現地社員のイメージでアピールしています(8/22/2005現在、ただし事業イメージとの切替表示)。コンテンツも韓国語展開されており、しっかりと現地に根付いたビジネスが行われていることがうかがわれます。グローバル共通のデザイン・テンプレートを使いながらも独自コンテンツでローカル展開している点も日本サイトと同レベルの意識を感じさせます。
上記のように各国のビジネス展開の状況に応じて、GEのローカルWebサイトは使い分けられています。日本や韓国は現地を意識したコンテンツ、中国はより海外投資家などを意識したコンテンツとなっています。同時にグローバル企業としての統一性も徹底している点で、GEサイトはグローバルサイトの成功事例といって良いでしょう。