Dr. KUBOのウェブサイト診断
お客様の意見をサイトに掲載
▼ お客様の意見をサイトに掲載
多くのイーコマース・サイトや商品説明サイトなどでは“お客様の声”などと言う形で、お客様の商品に対する意見をサイト上で募集し、紹介しています。特に本やCD販売サイトなど競合が多く存在するエリアでは、このようなお客様からの声を売りにしているサイトもあります。多くの意見が、直接商品説明の一部分のようになるため、商品に興味があるユーザには、実に有効な情報となります。ときには販売元の商品説明や宣伝より、実際の商品の良さなどが分かる場合もあります。
▼ 意見の検閲
イーコマースや企業広報サイトに届くユーザからの意見は、担当者がまずチェックをし、その中から適当なものを掲載すると言う形をとっている場合が多いようです。やはりサイトの質や役割を考えると、ある程度の編集が必要なのかもしれません。しかしチェックを極力せず、ユーザの意見やコメントを積極的に取り入れるサイトもあります。(例えば日本の人気レストラン評価サイト「askU.com」では、膨大な量の意見が寄せられ、サイトが随時更新されています。)
最近ではイーコマース・サイトでも、検閲されていない意見を取り入れるかどうか検討しているようです。そのほうが、よりコミュニティー意識を、サイトに植え付けることができるからです。運営者側で編集をしていることがユーザにわかってしまうと、お客様の意見が、どうしても運営側・販売側が行っている説明の延長線上にあるとしか、思えなくなってしまいます。当然ですが、編集後ですと、サイトに掲載される多くの意見は好意的なものです。それより、良い意見もあれば悪い意見もあるという状態の方が、ユーザの意見がより正確にサイト上に反映されているという印象を与えますし、ユーザの“本当の声”だなと信頼してもらえます。人には、好き嫌いがあるのですから。
▼ 積極的にユーザ意見を掲載するEpinions.com
ユーザ意見を検閲せずに掲載するサイトの良い例は、各種評価サイトです。「Epinions」は各種製品評価サイトで、電化製品からスポーツ用品まで幅広いジャンルの商品を紹介しています。そしてそれらの商品が買えるイーコマース・サイトの紹介もしています(※「Epinions」では、商品の販売はしていない)。
「Epinions」は、積極的にユーザ意見などを取り入れることで、成功を収めました。商品に対して、意見を書くことができ、他のユーザの意見を読むこともできます。また商品に対する意見に留まらず、その商品を売っているサイトへの意見も募集しています。商品の評価だけではなく、お店の評価までが読めるのです。実際に小売店のサービスの良し悪しは、買い物の一部なのです。またEpinionsでは実際に販売はしていないので、マイナスの意見を掲載することで、特にリスクはありません。より多くのユーザ意見が掲載してあれば、それがサイトの質の向上に繋がるのです。
▼ 強い意志が必要
また「Epinions」ではユーザがReviewを書くにあたり、かなり細かい指定があります。五つ星のレーティングシステムもありますが、意見を書く際は「100字以上でなくてはならい」、「長所と短所を書かなくてはならない」などと言う条件があり、結構手間は掛かる作業となります。ただ一言「最高」とだけ書いた意見は、送ることができないのです。しかしこう言った条件をある程度クリアできるユーザが自然と集まり、一種のコミュニティーとなり、商品に対して真面目な情報交換ができるようになります。またフォレスターリサーチ社のクリス・ケリー氏は、「人は大好きな商品または大嫌いな商品に対して意見を書くことが多い」と言っています。サイト内の評価を色々と読んでいると、やはり、強い意見が多く、実際参考になります。
またこのコメントに対して「役に立つ」または「役に立たない」と言うように投票もできます。あるコメントに「役に立たない」と言う声が多いと、あまり価値の無い情報だと判断できます。偏った情報だけではなく、多くの利用者の様々な視点からの意見が聞けるのです。ユーザの声が溜まれば溜まるほどサイトの充実度が増す、ユーザ参加度が高いサイトとなっています。
▼ サイト上での信頼:trust
各商品の詳細スペックなども掲載しておりますが、そちらは補足程度です。やはりメインとなるコンテンツは、ユーザからの意見(Review)なのです。Dell製のPCのページを見ると、スペックなどに関しては1ページあるだけでしたが、Reviewは42件ありました。Reviewは商品別で読むことも可能ですが、投稿者別に読むこともできます。ある投稿者が気に入ったのであれば、その投稿者の書いた全Reviewが読むことが可能です。“誰々の褒める映画は面白い”と言って映画を見に行くようなものでしょう。またそのとき信頼が生まれます。「Epinion」ではその信頼を“trust"と呼び管理されています。ユーザAはユーザBの意見が気に入って、ブックマークすることができます。そうすると“trust"は生まれるわけです。“trust”に関する情報は、他のユーザも見ることができるため、ユーザ同士の輪はどんどんと広げることが可能です。
▼ 多機能の「amazon.com」
イーコマースの大手「amazon.com」は、客様の意見を非常に有効に使っています。ユーザ意見、ユーザのサイト内での行動、顧客情報などを総合し、サイトなどに反映させています。各商品にたいしてユーザ意見/評価を募集しており、各種商品ページでそれら評価が読むことができます。またユーザ意見の掲載だけに留まらず、統計や各種分析などを行い、他の商品も“買いませんか?”とスクリーン上で提案もしています。ユーザ意見などを利用し、サイトの情報及び機能的な充実度を図っています。ある本を購入しようとしたら、“この本を買ったお客様は、このDVDもお買いなりました”とコメントがあり、他の商品を推薦してくれました。
▼ ユーザがスポットライトを浴びる
ユーザが商品に対してコメントを書き、そのコメントに対しても“役に立った”、“役に立たなかった”などと投票できるシステムがあります。ユーザ良い意見を書けば、“役に立った”の投票数も増え、Spotlight Reviewとして商品ページに掲載されます。良く書けているコメントであれば、「amazon.com」内の評論家として活躍できるのです。Spotlight Reviewに掲載されると、何か得をすると言う訳ではありませんが、コミュニティー内での存在は認められます。やはり人から褒められるのは嬉しいことであり、書き手の動機となるのでしょう。
▼ プロの意見
「amazon.com」では、一般の人の意見だけでは無く、Editorial Reviewと題してプロの評論家の意見を掲載しています。社説的な評価として、「amazon.com」のスタッフ記者のコメントや、外部雑誌などからの抽出された記事が掲載されております。やはり商品の詳細などは、評論家の目などを通した意見が参考になると言うことです。詳細はプロ、感想は一般ユーザと言う分け方ができるようです。やはり的確を表すと言う意味では、評論家がわかりやすいようです。商品を色々な観点から見られると、ユーザには大変ありがたい情報となります。
お客様の意見はどうする?
またマイナス意見などを掲載するとやはり売り上げ減少となる場合もあります。それだけ“お客様の声”は大きい存在なのです。マイナス意見が多いと、商品取り扱いを止めるケースもあるそうです。しかしユーザ意見、コメント、評価は実際の声であり、サイト上に掲載すると、ユーザの目を引くことは確かです。しかしネットの世界ですと「口コミ」以上のスピードで、評判はすぐ広まります。販売側にとっては、シビアな状況かもしれませんが、ユーザ側にとってみれば、これほどためになる意見・アドバイスはありません。また販売側も、ユーザの生の声が直接聞ける場として、大切に扱っていくべきだと思います。
