Dr. KUBOのウェブサイト診断
コンピューターメーカー業界のグローバル・ナビゲーション
コンピューターメーカーのサイトでは、オンライン・ショッピングから各種製品の情報の公開までウェブサイトとして、様々な役割を果たす必要があります。そう言ったユーザーのニーズに応えるため、ユーザビリティー的にもシステム的にも非常に充実したサイトが多く見られます。
今回は世界の大手コンピューターメーカーのウェブサイトのグローバル・ナビゲーションをメインにレビューしたいと思います。(ここで言うグローバル・ナビゲーションとは各国間のウェブサイト結ぶ仕組みのことを指しています。)
直接的なグローバル・ナビゲーション
統一された各国サイトのレイアウト
●IBM (http://www.ibm.com)
老舗的存在のIBMですが、最近では中国のLenovoにPC部門を売却するなど、再編が進んでいます。グローバル・トップは、アメリカ(US)サイトへのアクセスとなります。最初に気付くのは細かく製品が区分けされたメニューの多さです。トップに読み物などは無く、各セクションへの入り口に徹しています。慣れないと目的のメニューを探すのに一瞬戸惑うかもしれませんが、色々なメニューを選びながら途中で迷子になるより、トップから直接、目的の情報に誘導しようという考え方でしょう。
グローバル展開に関してはどうでしょうか?サイトの右上に今現在どこの国のサイトにいるか表示されます。そこで「change」ボタンを押すと各国サイトを選択できる仕組みとなっております。各国サイトともUSサイトと同様なレイアウトが採用されており、違和感なく利用することができます。またブラウザに自分が希望した国を覚えさせることができ、次回からは、アクセスする度に選択しなくとも、自動的に希望したサイトへ案内されます。世界のユーザーにより簡潔で直接的なナビゲーションを提供しようと言う意識が感じられます。
●Dell (http://www.dell.com)
PCのオンライン購入を定着させたDellですが、グローバル・ナビゲーションに関してはIBMと同じような方法が取られています。どのDellページにアクセスしても国を選択できる機能があり、希望の国のサイトへ飛ぶことができます。基本的にオンライン・ショッピング・サイトであるDell.comでは、アクセスした世界中のユーザーを迅速に各国サイトへ誘導する必要があります。そのため、下手に国を選ぶページにアクセスしてもらうより、直接各国サイトに行ける仕組みを採用しているのです。
もちろん各国サイトはグローバルで統一されたレイアウトが採用されており、どの国のサイトでも質の高い情報・サービスが得られます。
ステップの多いグローバル・ナビゲーション
各国間で統一されてないレイアウト
●NEC (http://www.nec.com)
それでは日本のメーカー、NECはどうでしょうか?
上記アドレスのGlobalGatewayページでは、各国サイトへの振り分けを行っていますが、トップ・ページにNEC WorldWideとして世界地図タイプのナビがあり、他にもNEC WorldWideというメニューから入ると、同様のナビがありと、どちらを使うべきなのか利用者は戸惑うでしょう。またその先も、希望の国のサイトまで辿りつくのに数ステップかかる場合があり、地域・国・事業・会社などの選択も必要です。IBMやDELLのようにワン・クリックで目的のサイトに辿りつくことは難しいでしょう。 また各国サイトのレイアウトなどですが、統一しようと言う跡は見られるのですが、徹底されていません。各国のサイト、各子会社のサイトなど、最低限にロゴの掲載位置を合わせている程度です。それほど違和感は覚えないのですが、IBMやDELLを比べると各国間の行き来を重要視していないように感じられます。
より統一されたLenovoのHP戦略
●Lenovo (http://www.lenovo.com)
最近ではIBMのPC部門買収などで話題に上がる中国のLenovoのサイトですが、各国サイトで徹底した統一感が見られます。IBMやDELLは各国のサイトでレイアウトは一緒でも内容やイメージ画像は各国の状況に合わせたものを使用しています。Lenovoの場合、各国のサイトのトップページのレイアウトはもちろん、内容までほとんど統一されています。各国のサイトが与える印象は、世界中で一緒になっているのです。今後は各国別の事業展開に応じてコンテンツも成長していくはずですが、現時点では、「誰でも分かるグローバル企業になろう」と言う意思統一が各国のサイトから気持ちよく感じられます。
