Dr. KUBOのウェブサイト診断
クリスマス・シーズンの海外携帯メーカーをみる
企業サイトに各種詳細情報が掲載されているのは、いまや当たり前です。しかしその情報をより分かりやすく、そしてより魅力的に提供するといった考え方はまだまだ浸透していないかもしれません。企業サイトは、どこか味気なくどこも同じように見えてしまうことが多くあると思います。せっかく詳細な商品情報や最新のプレスリリースが掲載されていても、サイト自体に魅力がなくては、ユーザーは見てくれません。今回はサイトの使いやすさ(Usability)と同時にユーザーの満足度(User Experience)を高めようと作られているサイトを、携帯電話メーカー業界から取り上げます。
Nokia (http://www.nokia.com/)
洗練された商品デザインで日本にもファンが多いNokiaですが、サイトにアクセスすると子供たちがアイススケートをしている温かい絵がスクリーン全体に大きく現れ、一見IT企業サイトとは思えません。クリスマス・シーズンと連動してUNICEFとE-card業務で提携しているのがその理由です。そしてその一部がスライドして、サイトのメインメニューが現れるといった趣向です。UNICEFの絵を全面に出してはいるものの、機能性も高くメインメニューなどにも迷わずアクセスすることができ、企業サイトの役割はしっかり果たしています。
従来、企業サイトのトップページでは売れ筋の商品や新製品を全面に押し出してアピールすることが重要視されてきました。しかし、このシーズンのNOKIAのサイトには商品を控えめにしてまでUNICEFに協力するといった意志が感じられます。企業の社会貢献としても評価に値しますが、なによりクリスマス・シーズンらしい温かさや遊び心がユーザーの興味を惹き付け、満足度の向上にも繋がります。その結果、ごく自然に企業側の姿勢を伝えることができ、企業イメージもアップするはずです。
Motorola (http://www.motorola.com/)
アメリカのモトローラのサイトも機能満足度でも良いサイトとなっています。新製品ROKRのムービーが最初に流れますが、こちらもクリスマス仕様のムービーとなっております。やはり欧米の企業サイトは、この時期は季節感をうまく取り込み、ユーザーを楽しませています。よくHoliday Spiritと言いますが、直訳すると休日気分なのですが、休日の温かい雰囲気や楽しさを示します。そのHoliday Spiritを上手くサイト、商品、そして企業イメージにも活かしています。
機能的にもユーザーをより分かりやすく導く工夫をしています。企業サイトとしてはよく見るレイアウトですが、トップページ右上のメインメニューに特徴があります。”At Home”(家庭用), “At Work”(仕事用), “In the Auto”(車用), “Out in the World”(国際利用)と、これらが携帯電話及びMotorolaの各シーン別ソリューションになっています。よくある「Products」(商品)「Services」(サービス)などと言った項目より直感的に欲しい情報にたどりつけるようになっています。
Sony Ericsson (http://www.sonyericsson.com/)
Sony Ericssonは従来の企業サイトによくあるレイアウトで、使っていて安心感があります。メインメニューで面白いのは”Fun&Downloads”と言った箇所があります。ただダウンロードするとしただけではなく、Fun「楽しいこと」としただけで「クリックしてみたいな」と気になります。こういった工夫をするだけで、サイトの情報をより魅力的に感じさせることが可能です。
企業サイトは硬いイメージのものも多いかもしれませんが、今回取り上げたサイトを見ると柔らかくユーザーを迎え入れようという姿勢が感じられます。機能的に充実していることはもちろんですが、サイトのデザインや見せ方を工夫することにより、企業の雰囲気をユーザーに伝えることができます。そして、その雰囲気が企業への印象と変わり、企業イメージの向上に繋がるのではないでしょうか。
